バタバタ夜勤

無事に五関さまのチケットをGETしてホッとしたのも束の間、0時の巡視に行くとお隣りユニットの利用者さまの体が熱い。
これ、38℃超えじゃない？
慌てて測ると37.7℃。
すぐにナースに連絡。
あんまり疎通ができる方ではないが話しかけると軽く頷くくらいはできる。
二点クーリングで様子を見る。
実はこの方、今日病院を退院して再入居されたばかり。
最悪救急搬送もあるかなー？
そんなこんなでお隣りユニットにばかり気を取られ、2時の巡視でようやく自分のユニットに戻ると記録のテーブルの横にAさまの歩行器がある。
えっ！本人は？
Aさまの居室に行くと、ベッドに端座位になっていて、私の顔を見るとニコニコしながら「よう！」と手を挙げた。
あー、よかったー。
「よう！じゃないよー。歩行器なしで歩いたら危ないよー」
トイレはいいと言うのでそのまま横になっていただく。
他の部屋も巡視して、記録をしようとするとテーブルの上がなんかおかしい。
療養日誌や熱型表に赤青鉛筆でなんかよくわからない1歳半レベルの落書きがしてある。
Aさまがしたの？
今までそんなことしたことないけどなー。
他にも書類を小さく折りたたんだ書類が散乱してたり、よくよく見るといろいろとおかしなところがある。
私のボールペンもない。マジで。
いろんなものを紙パンツの中に入れるクセがある方なので、居室に急行し「ちょっとごめんね」と紙パンツの中を見せていただく。
黒いモコッとした塊がある。
本人の靴下を丸めて入れていた。
私のボールペンは布団の中からみつかったが、他にもなくなったことに気づいてもいなかったものが、布団やポケットからたくさん出てきたので回収する。
やれやれ、と記録に取りかかる。
記録中にあれっ？と思う。
五関さまのチケットの発券に必要な13桁の番号を書いた付箋がない。
このテーブルの上に貼っていたのだ。
またAさまの居室に行き、起きていただき(笑)、大々的に身辺調査。
薄くて細いペラペラの付箋なのでなかなか見つからない。
聞いてもわからないとは思いつつ「緑色の小さいメモがテーブルに貼ってあったでしょう？あれはすごく大切なものなんですけど、どこに持って行きましたか？」と聞くも「知らん知らん」
知らんわけないんだよ！あれがないと五関さまのチケットが発券できないんだよ！
大慌てでシラミ潰しに探しなんとか発見！
あー、よかったー。
自分の財布に厳重にしまい、またお隣りの方の検温に向かうバタバタ夜勤であった。