「とりあえず吹けそうなところは入ってください」と言われるが、ざっと見た限りではそんな部位は存在しなかった。
私たち以外にも2人お試しで来ていた人たちがいたのだが、その人たちは元々やっててちょっとブランクありの人たちらしく、初見でもけっこう吹けるようだ。
私はまったくそんなレベルではないが、それでも楽器は置くまいと2分音符以上の辺りを恐る恐る吹く。
が、すぐにどこを吹いているのか見失ってしまう。
みんなで同じところを吹くのなら、一度見失ってもまた合流できたりするのかもしれないが、隣りのアルトのおじさんとも吹くところが違うので、一度見失うと二度と戻れない。
楽譜自体が私には複雑すぎる。
見たこともない記号もいっぱいあるし、繰り返し記号も多くて、A4の楽譜1枚なのに、楽譜で見た印象よりも断然曲が長い。
どこ吹いてんの、みんな?
それでも1234、2234、と自分なりにリズムを取って、本当に吹けるところだけ吹いてみた。
自分にはちょっと難しいフレーズを「今吹けてたかも?」と思い、ユーフォの人の顔を見ると「そうそう。でもそこはスタッカートだからもっと歯切れよくね」と言われた。
よく考えてみると私は今まで楽譜通りに吹くことにあまり気を配ったことがなかった。
全部ブラックボトム絡みだったので、どちらかと言うとパッション重視だったのだ。
楽譜通りに吹くっておもしろそう!
今日はまったく出る幕なしであったが、練習しだいで私もこれらの曲が吹けるようになるのかも・・・と思うとワクワクする。
それもこれもすべて自分の努力しだいというのも燃える。
よし!次に来るときまでに練習して、ちょっとでも吹けるところを増やすぞ!!
誰に聞かれるまでもなく、私は続けてこの楽団に通うことを決めていた。
まだまだ箸にも棒にもかからない私ですが、がんばってうまくなるのでどうぞよろしくお願いします!

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