「3人はないでしょ、ANTONさん!」
私たちはYASSYコミューンを例に出し、こういう風なカンジでやりたいのだと説明した。
ANTONさんは「でも、そんな100人もおって、ワッショイワッショイやるだけやったら今のファンっていうのとかわらんやん。子供がおるっていうのがええん?今とどう違うん?」となかなか鋭い質問をした。
これは私の個人的な意見なのだが、家族がいっぱいいるっていうのが、まず私には魅力的なのだ。
ブラックボトムファンの友達と、ライヴで逢ってこんなに楽しく笑っても明日は別れる寂しさがある。
でもコミューンにいれば、その楽しさが毎日続くのだ。
要するに私は、もはやブラックボトムそのものよりも、それに付随する諸々の方が大切になっているのかもしれない。
やっぱり私はオトコよりも家族や友達のほうが大事な体質なのだなぁと、ANTONさんの指摘によって改めて気づかされた。
その後、YASSYコミューンやMONKYコミューンは基本的に出入り自由なカンジだけど、ANTONコミューンはどんなカンジでやりたいか?どういう風なルールにするのか?と具体的に聞いてみると「えっ、そんなんルールとか俺が勝手に決めてもええの?」と身を乗り出してきた。
「そりゃ、ANTONさんのコミューンなんですから自由ですよ」
ANTONコミューンは入る際にANTONさんによる面接があるらしい。
まあ、3人しか入れないのなら何某かの試験は必要であろう。
それにANTONさんには本妻がいるので、残る枠は2人。
あまりにも狭き門なので私たちは即座に諦めた。
どうせ面接に受からないし。
「そうなるとやっぱりYASSYコミューンしかないよね」と言っているところにおあつらえ向きにYASSYが現れた。
私たちは今日ずっとコミューン話をしていて、自分たちが勝手に作り上げたYASSYコミューンのすばらしさに大いに盛り上がり、ものすごくYASSYに甘えたい気持ちになっていたのだ。
途中からずっとお父さん呼ばわりしており、「お父さんどこ?まさか帰った?」と動きに注目していたのだが、お父さんは私たちから遠く離れた「あの人コミューン」と呼ばれる席にずっといて、話す機会がなかったのだ。
すかさず「お父さーん!!」と手招きし、何がなんだかわからない顔のYASSYを招き入れる。
ようこそ!私たちのお父さん!

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