パレードの人垣はこれ以上ないぐらいに増えていき、みんなもみくちゃになりながらも笑顔である。
そして、ポセイドンというアトラクションの前で止まってセインツを演奏しているときに打ち上げ花火が上がった。
ギャー!泣くぞー!
決して私の誕生日を祝ってのことではなく、今日からKIJIMAの夏のナイター営業が始まりますよというイベントの一環なのだが、私ぐらいはこう思ってもよかろう。
まるで私の誕生日を祝ってくれているかのようなきれいな花火でした。

夢のようなパレードは、私の計算よりも少し短い距離で終わってしまった。
他のメンバーはファンと少し話をしたりしているが、IGGYはきっちり車へと歩いて向かっていた。
あわてて並んで歩く。
「IGGY」と声をかけ笑顔の私を見て、何か言いたいことがあるのはわかったらしく「ん?なに?」と目をクリッとさせるIGGY。
かわいすぎる。
しかし残念ながら完全に忘れているようである。
「なんか言いたそうやな」
言うことあるのはあんたの方ですから、と思いつつ並んで歩くが、ついに肝心の言葉を聞くことなく、腑に落ちない表情でIGGYは車に乗ってしまった。
あーあ。
その後やってきたANTONさんに「もう今日はこれで終わり?もう戻ってくることはない?」と、しっかり確認してから車の窓を叩き、IGGYに昨日書いた手紙を渡す。
車の周りにけっこうなギャラリーがいたので、その目を意識してか「あ、ありがとう」といい人風に受け取るIGGY。
果たしてIGGYはこの手紙を読んで「しまった!」と思ってくれるのであろうか。

残るメンバーも車に乗り込み、お見送りをすませた後はアトラクションを楽しむ。
今日は24時まで営業しているのだ。
遊園地にはあまり縁のない私。
ましてや夜の遊園地なんて初めてである。
ブラックボトムも帰ったことだし、思う存分楽しみますよ。

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