コミックバトン?

2005年5月18日
★よく読む、または特別な思い入れのある漫画 つづき

美内すずえ「ガラスの仮面」
これは小中学生の頃にかなり夢中になって読んでいた。
今思えば「ありえねー」の連続なのだが、子供の頃は素直に「演劇の稽古って、こんなことまでするんだー」と感心していた。
作者が飽きてしまったのか、どうしたらいいかわからなくなったのか、完結していないのになかなかコミックスの続きが出ない。
私は途中経過が面白かったので、はっきり言って紅天女を誰がやろうが、続きが出ようが出まいがどっちでもよい。
たまに思い出して読み耽る。
完結はしていないが、私の中ではもう終わっている作品。

佐々木倫子「おたんこナース」
新米ナース似鳥ユキエが病院を舞台に、笑い、泣き、怒っているマンガ。
ユキエがものすごくがんばっているのだが、そのがんばり方が的外れなのがおもしろい。
そしてその的のはずし方が私によく似ている。
最初のうちはユキエは嫌な患者さんに対して復讐しようとしたり(「注射が下手だ」と文句を言った患者さんに世界一痛い注射をするため研究したり)しているのだが、だんだん成長していく姿が自然に書かれている。
私はユキエの暴走をやんわり止めつつ、見守っている同僚ナースの雅子が好き。
ちびまるこちゃんで言えばたまちゃんの役どころ。
この作品を読んで病院で働くことに興味を持ち、原案者の小林光恵さんの著書をいろいろと読んで看護助手という仕事の存在を知った。
そして介護の仕事の手始めとして今の仕事を選んだわけであるが、いざ働いてみるとこのおたんこナースが、病院の中の出来事をけっこう忠実に描かれていることに感心した。
ユキエの病院は総合病院で、私の働いているのは専門病院なので、その辺りの若干の違いはあるが、ユキエの暴走に冷ややかな先輩ナースの様子なんかはかなりリアル。
漫画的に観ると、佐々木倫子独特の吹き出し以外の台詞のおもしろさや、小さく描かれている人物の表情などが笑える。
でも私はどちらかと言うと笑うより泣きながら読んでいるけど。
ホントに病院にはいろんなことがありますよ。

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