若い子達よ

2005年3月30日
私の周りの若い子たちに共通している口癖がある。
それは「なんかおもしろいことないですかねー」である。
私の職場の二十歳前後の子から、ほぼ100パーセント耳にしている言葉である。
ふと仕事の手が空いたときなどに「あーあ、なんかおもしろいことないですかねー」と決まって言うのだ。
そんなにおもしろいことがないか?
私はいつも「いっぱいあるよ。毎日おもしろいことばっかりじゃん」と答えて目を丸くされるが、それは私の偽らざる気持ちである。
家にいても家族なかよしで楽しいし、友達と遊んでいても楽しいし、仕事もライヴも楽しいし、毎日楽しいことばかりである。
仕事に行くのがなんとなく億劫だったり、サックスの練習をしてもうまくいかなかったり、いやなことがあったり、いろいろ失敗して自己嫌悪に陥ることもある。
しかしそういうことも含めて、人生というものはとても楽しいよと私は思うのである。
一応言葉を尽くして説明するが、若い子たちには今ひとつピンと来ないようで残念である。
まあ、そういうことは人に言われてわかることじゃないし、よく考えてみると私も若い頃は今ほど毎日が楽しくなかった気がするので、追々わかってくれるといいなと思う。
そしてもうひとつ若い子達に共通しているのは「嫌いな友達」というロジック。
私の辞書にはない言葉である。
好きだから友達であって、嫌いならば単なる知り合いなのではないか?
私は人のことを友達だと認定するまでにはわりと慎重である。
しかし、いったん友達だと認定したら大事にする。
その友達に悪いところがあっても根本的なところで好きだから友達なのではないか。
でも若い子達は「嫌いな友達がいる」と言う。
友達の定義がまず私とは違う。
「嫌いなのになぜつきあうのか?」と聞くと言葉を選びつつ説明してくれるが、早い話が「嫌いだけど利用価値はある」ということらしい。
そういう風な付き合い方をしていると、やはり自分の周りにもそういう人しか集まらないと思う。
若い子達よ、楽しい毎日を送りたかったら、人を利用するよりも、まず自分自身が人のためにできることを考えるべきである。
そうしたらきっと人生を楽しめるようになりますよ。

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