待ってましたとばかりに飛び出してきたヒロコちゃんの足元は、慌てるあまり裸足であった。
慌てすぎー。
トオルに肩を抱かれながら「あ、私、裸足・・・」とつぶやくヒロコちゃんの足元を一瞥して「おまえ、裸足って・・・。サザエじゃないんだから」とけっこうウケつつも絶妙なツッコミをするトオル。
ナツヒロにも、そしてサザエさんに対してもフレンドリーなトオルに改めてうっとりな私であった。
それにしてもヒロコちゃん、おもしろすぎだから!
そして件のおせんべいを「トオルさん、これ食べてください」と渡す。
「へぇ、なにこれ?」
「おせんべいです」
包みを見ながら「コショウ味っておもしろいじゃん」と言うトオルに、「もう1枚はカレー味です」と我が物顔で解説する私であった。
ヒロコちゃん、いろんな意味でグッジョブ!

私は常日頃からナツヒロに、トオルのすばらしさや人間的な大きさについて説いていたのだが、2人が口々に「SAKUちゃんの言ってた意味がわかった。トオルはホントにデカかった」と言ってくれたのでうれしかった。
私が「友達のナツコちゃんとヒロコちゃんです」と紹介したときもちゃんと2人の目を見て握手していたし、ホントに愛溢れる好人物で、私は心から尊敬している。
ナツヒロにもトオルのデカさがわかってもらえてホントにうれしかった。
その後トオルは自分の席に戻り、YASSYやコーくんと何か話していた。
話の内容は全然聞こえなかったし、トオルの表情も私のところからは見えなかったが、YASSYやコーくんの表情はとても和やかで、その様子を見ているだけでも幸せだった。
お開きになり、トオルが坂の下の駐車場に車をとめているといっていたので、そこまでお見送りしたいなーと思ったが、IGGYが駐車場まで送ると言っていたので断念。
トオルが手を振り、江美子が会釈をして坂を下りていく。
並んで坂を下りるトオルとIGGYは、背の高さは同じくらいなのに、トオルはまるで東京タワーみたいに大きかった。
大きいだけじゃなく、おしゃれで華があって、遠くからでもひときわ存在感を放っていて、やっぱり赤くてでっかい東京タワーがぴったりだと思った。

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