ハマダさんの陸地?

2005年3月8日
私の同僚のハマダさん。
彼は患者さんから「カッコいいからご飯を食べさせてもらうのが恥ずかしい」という理由で、食事介助を拒否されたことがあるくらいの、わりとおばさん好きのするタイプの男前である。
俳優の山本耕史にとてもよく似ている。
家族でいるときに偶然逢ったことがあるが、イチコが「あの人ステキ!」と言うので見てみるとハマダさんであった。
仕事もよくするし、これでドSでなければ言うことなしなのになーと思っていた。
そんなハマダさんも年明け早々に三十路に突入した。
そして30歳と1週間目のある日、それまで坊っちゃんっぽい長めの髪型だったハマダさんが、いきなり丸坊主にしてきたのだ。
正直驚いた。
そしてよく見てもっと驚いた。
その坊主頭はまるで虎刈りのようにまだらだった。
ハマダさんは何らかの理由で脱毛症になり、毛のない部分が広がってきたために坊主にしたということが暗黙のうちに理解できてしまったのだ。
聞かなくても理由がわかってしまい、しかもそれが明らかによくない理由なのに「なんで坊主にしたの?」とは聞けない。
かと言って、昨日までとはあからさまに違う髪型なのにまったく触れられないのも嫌かもしれない。
自分だったらどうだろう・・・と考えてみたがよくわからないので結局何も言わなかった。
ハマダさんの頭は陸の多い地球儀のようであったが、朝と夕方で陸地の割合が違っているほど目に見えてなくなっていき、一週間もしないうちに陸は完全になくなってしまった。
今では眉も睫毛もない。
私が実際に聞いたわけではないが、聞くところによると、体がだるい日が続いていて、体調がよくないなぁと思っているうちに髪が抜け始めたらしい。
いろいろと悩みもあったようだが、はっきりした理由はわからないらしい。
わりとルックスにこだわるタイプのハマダさんには相当つらいことであろう。
それでなくても男の人にとって髪の毛がなくなるというのはかなりショックなことだと聞く。
じわじわと薄くなっていく恐怖は言い表せないものらしいが、それがいっぺんにドカンと来たのだから、女で言うならば、朝起きたらいきなり30キロぐらい太っていたというカンジであろうか?
それは恐ろしい。
ルックスにまったくこだわらないタイプの私でもそれはかなり嫌だ。
私はそんなハマダさんにひとつ言いたいことがある。

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