全部は見れなかったものの、恵美子ママのインタビューはやはり「さすが!」と思わされるものだった。
トオルからも「母ちゃん、いいこと言っとった」と褒められたらしい。
トオルの元にも大反響があり、ファンから「恵美子ママカッコいい!」「恵美子ママサイコー!」というメールが殺到したそうだ。
ビデオを見た後、外に出かけ、「ゆっくり話をしながら食べられるところ」と言うことで中華料理をご馳走になった。
個室になっていたので、今回の件についてお互い思うことを話しながら食べたのだが、確執騒動についてカチンとくる部分や、切なく思う部分がまったく同じだったのでうれしく思った。
恵美子ママはモクの暴露本を一部読んだらしい。
例のシャルマンの女の子が、トオルに関係ある部分だけを「ママ、ここ読んで」と付箋して見せてくれたそうだ。
「俺がリーダーだったらチェッカーズを絶対解散させてない」という部分に触れて、私と恵美子ママが一言一句同じ感想を同時に叫んだのは、立場は違えどトオルのことを愛している者同士の絆を強く感じてしまった。
久留米であったクロベエのお葬式のときの様子や、亡くなるまでのあれこれも聞かせてもらったのだが、私が思ってたよりもかなりクロベエを取り巻くいろいろなことは「大変」だったらしい。
トオルはHP上には私たちを心配させないために、楽しげな書き込みをかなりまめにしてくれていたのだが、その裏で本当にたいへんだったんだなあと今さらながらつらくなった。
トオルはそのときどきに起きたことをわりかし細かく恵美子ママに報告していたようで、そのことがトオルの本当に苦しかったであろう気持ちを窺わせた。
しかし、クロベエは周りの人に本当に本当に愛されての最後だったようで、それが私には救いだった。
今日恵美子ママに逢えてうれしかった。
うちのイチコとかわらない年齢とは思えないぐらい、見た目も中身も元気ではつらつとしている。
「また逢いにくるときまで、このまま元気でチャキチャキしていてくださいね」と言って西鉄前で別れた後も、今日恵美子ママが言っていた言葉ひとつひとつをずっと心の中で反芻していた。

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