コバヤシさんちのベルちゃん?
2004年11月11日ある日のことである。
看護学生のコバヤシさんが「最近なんか泣いたことありますか?」と私に聞いた。
私をよく知る人ならば、そんなこと聞くまでもないと思うであろう。
そう、私はなにかっちゃよく泣いている。
しかし私はまだ病院ではそれほど泣きキャラではないのだ。
ちょうどその前の日に探偵ナイトスクープを見て泣いたので、そう言うと「いや、そういうんじゃなくて、もっと自分の身の回りのこととかで」。
もちろん身の回りのことでもしょっちゅう泣いているので、「泣くよ。今すぐ泣けって言われたら泣けるぐらいのことがいっぱいあるよ」と言うとコバヤシさんはとても驚いていた。
コバヤシさんはTVを見たり本を読んだりして泣くことはあるが、自分の身の回りのことで泣くことは最近なかったという。
「でも、このまえ久しぶりに泣いてしまいました」
コバヤシさんの家の、猫のベルちゃんが死んだのだという。
それだけでもう私は泣きそうだった。
我が家で飼っていた猫のミツオが死んだときのことを思い出すからである。
コバヤシさんちのベルちゃんは、元々コバヤシさんのお姉さんが飼っていた猫だという。
高校を卒業して、18歳で家を出て福岡で就職したお姉さんは、知り合いもいない町で一人寂しさに耐えかねて、猫を飼うことにした。
それがベルちゃんである。
寂しかった心を癒してくれたベルちゃんとお姉さんは、それからずっと苦楽を共にした。
給料日前でお金が100円しかなくて、お姉さんもとてもおなかがすいていたけど、自分は何も食べなくても、その100円でベルちゃんの缶詰を買ってあげたりしたこともあったようだ。
そんなふうに仲良く暮らしていたのだが、お姉さんはそのとき住んでいたアパートを引っ越さなくてはいけなくなり、ペット可のところが見つからなかったために、ベルちゃんはお姉さんの実家であるコバヤシさんちに引き取られることになったらしい。
そして、それからしばらくたったある日、急にベルちゃんがぐったりしてご飯も食べなくなってしまったというのだ。
おりしもその日はお姉さんが休暇を取ってカナダ旅行に出かけた当日であった。
看護学生のコバヤシさんが「最近なんか泣いたことありますか?」と私に聞いた。
私をよく知る人ならば、そんなこと聞くまでもないと思うであろう。
そう、私はなにかっちゃよく泣いている。
しかし私はまだ病院ではそれほど泣きキャラではないのだ。
ちょうどその前の日に探偵ナイトスクープを見て泣いたので、そう言うと「いや、そういうんじゃなくて、もっと自分の身の回りのこととかで」。
もちろん身の回りのことでもしょっちゅう泣いているので、「泣くよ。今すぐ泣けって言われたら泣けるぐらいのことがいっぱいあるよ」と言うとコバヤシさんはとても驚いていた。
コバヤシさんはTVを見たり本を読んだりして泣くことはあるが、自分の身の回りのことで泣くことは最近なかったという。
「でも、このまえ久しぶりに泣いてしまいました」
コバヤシさんの家の、猫のベルちゃんが死んだのだという。
それだけでもう私は泣きそうだった。
我が家で飼っていた猫のミツオが死んだときのことを思い出すからである。
コバヤシさんちのベルちゃんは、元々コバヤシさんのお姉さんが飼っていた猫だという。
高校を卒業して、18歳で家を出て福岡で就職したお姉さんは、知り合いもいない町で一人寂しさに耐えかねて、猫を飼うことにした。
それがベルちゃんである。
寂しかった心を癒してくれたベルちゃんとお姉さんは、それからずっと苦楽を共にした。
給料日前でお金が100円しかなくて、お姉さんもとてもおなかがすいていたけど、自分は何も食べなくても、その100円でベルちゃんの缶詰を買ってあげたりしたこともあったようだ。
そんなふうに仲良く暮らしていたのだが、お姉さんはそのとき住んでいたアパートを引っ越さなくてはいけなくなり、ペット可のところが見つからなかったために、ベルちゃんはお姉さんの実家であるコバヤシさんちに引き取られることになったらしい。
そして、それからしばらくたったある日、急にベルちゃんがぐったりしてご飯も食べなくなってしまったというのだ。
おりしもその日はお姉さんが休暇を取ってカナダ旅行に出かけた当日であった。
コメント