そんなこんなでこの日が来てしまった。
今日はめぐも2分程度の微遅刻で我が家にやってきた。
さすがの私も今日は黒い物を身につけ、地味目の服装。
そんな私を見てめぐの第一声。
「なんなん。そんなカッコして!」
ええーっ?ダメっすか?
「なんか2人(めぐは黒のミニのつなぎ)で黒で揃えて来ましたっていうカンジでイヤ」
いやー、今日は私たち2人のみならず9割方黒服だと思うぞ。
今日は私の仕事の都合で東京日帰り。
空港と新木場の往復のみしか私たちには許されていないのだ。
食道楽の私たちが、空港でそそくさと食事を済ませ、直ちに新木場へ。
電車が新木場駅に近づくにつれ、徐々に車内の黒服率が上がっていく。
チェッカーズの大阪城ホールのライヴの日の環状線の車内が、チェッカーズのライヴに向かうコスプレイヤーたちで埋め尽くされたことを思い出す。
しかし、12年前のあの頃のような弾む気持ちとはまったく逆で、なんだかつい目を伏せてしまう自分がいた。
駅でめぐの尚友だちの皆さんと合流。
なんかやっぱりみんないつもとは違ういでたちで妙に気恥ずかしい気がした。
私たちは今日の集合時間、と言うか「このぐらいの時間に来れば?」という時間のみを聞いただけで、自分たちが今からどういうルートをたどって、何をするかということがわかっていなかった。
駅から会場に向かう道すがら、要所要所に立っているスタッフの人に促されるままに、順路にそって進んでいくうちに、私たちは会場のSTUDIO COASTをはるかに超えた空き地にたどり着いた。
私たちはその空き地に並んでいた人たちの最後尾についた。
その時点でちょうど空き地の半分くらいの位置であった。
9月も半ばだというのに、驚くほどの暑さである。
去年の今ごろアブラーズの心でここに来たときは凍える寒さだったのにな。
「暑い暑い」と言いながら、ひたすらなにかシーンの変わるのを待つ。
この時点では、まだ列は動いておらず、ただ私たちの後ろに長い長い列が続いていくのみで、私たちはただじっと炎天下の中たたずむだけというかなりつらい状況であった。
あまりの暑さに私は自分がここにいる意味を、不覚にも忘れそうになっていた。

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