今朝、めぐから転送メールが届いた。
今日の2時半に横浜に向かって念を送って、みんなでクロベエを天国に送ってほしいという内容だった。
2時半がクロベエの出棺の時間なのだろうか?
チェーンメールの類かなと思ったが、真偽は私にとってどうでもよかった。
ただ自分の中で区切りをつけるために、それはとてもよいことだと思ったのだ。
今日はたまたま午後から伝票整理などの事務的な仕事を割り当てられていたので、その時間に看護婦さんに用事を言いつけられることもないだろう。
2時ぐらいからリネン庫のデスクに座り、書き物をしながらクロベエのことを思い出していた。
メンバーからいつもかわいがられていたクロベエ。
クロベエ自身、昔ピンクレディの大ファンだったから、ファンの気持ちはよくわかると、PATIーPATIかなんかのインタビューで、追っかけについて「いつも一生懸命応援してくれるすごいファンの人たちなのに、追っかけっていう言葉はいいイメージがないからかわいそう。なんかもっとランクアップした呼び方はないかなと思う」と言っていた。
解散の時も、最後までファンの気持ちを心配してくれていた。
私は一度だけクロベエと話したことがある。
解散後、リトルバッハというバンドを組んでいたとき、まあさんがクロスFMでやっていた番組のゲストで小倉に来たのだ。
その翌日、小倉駅でお見送りをして、確かバレンタインデーの次の日だったので、なんかちょっとした渡しものをしたのだ。
「クロベエさん」と声をかけた私に振り返ったクロベエの表情は硬く、ちょっと怖かった。
でも、渡しものをして話をするうちに少しずつやさしい表情に変わっていってとてもうれしかった。
それが最初で最後になってしまった。
クロベエの乾いているけど力強いドラムの音が好きだった。
当時は他のドラマーなんてぜんぜん知らなかったけど、知らないくせに「クロベエのドラムは世界一!!」と言い切っていた。
ドラムを叩くクロベエの逞しい腕が好きだった。
2時半になり、私は横浜の方を向いた窓を開け手を合わせた。

クロベエ、気をつけていってらっしゃい!
天国でも、「叩けドラム!!」

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