本当に困る患者さん?
2004年9月22日そして、そんなある日、私とO田さんの間にある決定的な事件が起こってしまった。
お昼のオムツ交換のときのことだ。
5階病棟では、1日1回、昼食後のオムツ交換のときに患者さんの陰部をボディソープを使って念入りに洗う。
だいたいはオムツの患者さんだけを対象に行われるのだが、紙パンツ使用の患者さんでも、トイレに行けなくて(トイレにはウォシュレットがあるので)、且つお風呂に入れない病状の患者さんには、希望すれば洗ってあげている。
2人1組で端の病室から順番に回っていくのだが、私とハマダさんペアがO田さんの部屋の順番に当たってしまった。
ハマダさんは30歳の男の補助看で、当時入ったばかりだったので、私が教えながら一緒に回っていた。
順番をすっ飛ばすわけにもいかないので「O田さん、シモを洗いましょうか?」と声をかけると「アンタがワシの鉄砲(だからその表現やめてほしい・・・)を洗ってくれるんかね?」とウキウキでウェルカムな姿勢をとった。
私はハマダさんにやり方を説明しながら、O田さんの陰部にボディソープをつけて洗っていた。
やるからにはきれいにしてあげたいと思って丁寧に洗っているこちらの気持ちをよそに、O田さんの陰部は微妙にムクムクと形を変えた。
悲しい。
こういうことは初めてではない。
若い患者さんが、オペ後などにやむを得ずオムツを使用しないといけないときなど、オムツを替えているときにそういう状態になってしまうことはままある。
しかし、そういう場合はこちらは申し訳なさでいっぱいである。
その患者さんの恥ずかしい気持ちがわかるからだ。
なるべく刺激しないように手早くすまそうと顔色一つ変えずに、まるで何もなかったかのように振舞う。
しかし、O田さんはもう77歳である。
彼の顔は「どんなもんだい!」と言わんばかりにニヤニヤと笑っている。
ハマダさんと私の間にも微妙な空気が流れた。
私は風俗嬢じゃない。
まだまだ何の資格もないけど、自分では介護者のつもりである。
とうとう私の目からは、こらえていた涙が、O田さんの陰部の上にポタポタと2粒落ちたのであった。
お昼のオムツ交換のときのことだ。
5階病棟では、1日1回、昼食後のオムツ交換のときに患者さんの陰部をボディソープを使って念入りに洗う。
だいたいはオムツの患者さんだけを対象に行われるのだが、紙パンツ使用の患者さんでも、トイレに行けなくて(トイレにはウォシュレットがあるので)、且つお風呂に入れない病状の患者さんには、希望すれば洗ってあげている。
2人1組で端の病室から順番に回っていくのだが、私とハマダさんペアがO田さんの部屋の順番に当たってしまった。
ハマダさんは30歳の男の補助看で、当時入ったばかりだったので、私が教えながら一緒に回っていた。
順番をすっ飛ばすわけにもいかないので「O田さん、シモを洗いましょうか?」と声をかけると「アンタがワシの鉄砲(だからその表現やめてほしい・・・)を洗ってくれるんかね?」とウキウキでウェルカムな姿勢をとった。
私はハマダさんにやり方を説明しながら、O田さんの陰部にボディソープをつけて洗っていた。
やるからにはきれいにしてあげたいと思って丁寧に洗っているこちらの気持ちをよそに、O田さんの陰部は微妙にムクムクと形を変えた。
悲しい。
こういうことは初めてではない。
若い患者さんが、オペ後などにやむを得ずオムツを使用しないといけないときなど、オムツを替えているときにそういう状態になってしまうことはままある。
しかし、そういう場合はこちらは申し訳なさでいっぱいである。
その患者さんの恥ずかしい気持ちがわかるからだ。
なるべく刺激しないように手早くすまそうと顔色一つ変えずに、まるで何もなかったかのように振舞う。
しかし、O田さんはもう77歳である。
彼の顔は「どんなもんだい!」と言わんばかりにニヤニヤと笑っている。
ハマダさんと私の間にも微妙な空気が流れた。
私は風俗嬢じゃない。
まだまだ何の資格もないけど、自分では介護者のつもりである。
とうとう私の目からは、こらえていた涙が、O田さんの陰部の上にポタポタと2粒落ちたのであった。
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