ホンダミカコ

2003年10月21日
私の名前はホンダではない。
でも、私を100%の割合で「ホンダさん」と呼ぶ人がいる。
患者さんのK石さんである。
K石さん曰く、私は以前F駅前の商店で働いていた(というか、店主の娘で店を手伝っていた)ホンダさんなのらしい。
私が「違うよ。ホンダじゃないよ」と言うと、「お嫁にいって名前が変わったの?」と言う。
いやいや、私は生まれてから今までずっと今の名前で、ホンダであったことはない。
「F駅前の娘でもないし、名前もホンダじゃなくて○○だよ」
と言うと「違うのー!?ホントによく似てる。そっくりよ」と言うのでK石さんの旦那さんが来たときに、ホンダさんという人を知っているかと聞いてみた。
F駅というのは電車で1時間ぐらい離れた駅だから、以前にK石さんが住んでいたのかもしれない。
しかし旦那さんが知る限りではK石さんがF駅近辺に住んでいたことはないらしい。
そして旦那さんもホンダさんのことは知らないと言う。
それどころか、K石さんが私のことをいつも「ホンダさん」と呼んでいるので、ストレートに私の名前がホンダだと思っていたようである。
無理もない話である。
しかしF駅というのはちっちゃい、たぶん無人駅である。
でたらめで出てくる駅名にしてはあまりにもシブい。
K石さんの中ではなにか意味があることなのだろう。
そしてS尾さんという患者さんは、私のことを「みかちゃん」、または「みこちゃん」と呼ぶ。
なんでそう呼ぶのか聞いてみると、私の名前が「ミカコ」なのだが「ミカコちゃん」というのは呼びづらいので、つい「みかちゃん」とか「みこちゃん」と呼んでしまうのだそうだ。
断っておくが私の名前はミカコとは似ても似つかぬ名前である。
S尾さんの娘さんにも念のため聞いてみたが、S尾さんの周りで「ミカコ」という人に心当たりはないらしい。
なんで私がホンダミカコなのか。
と言いつつも、もし本当に私の名前がホンダミカコだったらどんな字がいいかなーなどと、考えてしまっている私であるが。

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