GWとは?

2003年5月26日
病院で毎日の仕事の予定(今日は誰が何の仕事をやるというのが表示されている)のボードの横にゴールデンウィーク中のスケジュールが書いて貼ってあった。
イノウエさんの手によって書かれた「GW中のスケジュール変更」というそれは、たとえばいつもだと火曜日は車椅子の患者さんのお風呂の日、水曜日は寝たきりの患者さんのお風呂の日、など、曜日によって行事が決まっているのだが、祭日の絡みでそれをずらさざるを得ないために、日にちと、その日にやるべき行事を一覧表にしてあるというなかなかの優れものであった。
私がそれを見ているとオオサワさんが横に来て「ねぇねぇ、GWってなんなん?」と聞いてきた。
そんなことも知らんのかい!
オオサワさんは17歳ということを割り引いてもものを知らなすぎる。
「GWっていうのはゴールデンウィークの略よ」と言うと「へー、そうなん」と恥ずかしがる気配もない。
口癖は「だってまだ17歳だもん」である。
「言っとくけど、私は小学生ぐらいから知っていたよ」と言うと「へぇー、すごいね」と言う。
ちなみに生理中のことを「今、女の子」などと言ったりするのも(私は言わないが)、若い子には通じないようだ。
オオサワさんだけかと思っていたら、20歳前後の子に聞いても軒並み知らなかった。
じゃあなんていうのかと聞くと「『今、生理』って言う」。
そりゃそうなんですけどね。
以前オオサワさんが患者さんの表皮剥離を発見し報告書を書くことになった時、「なんて書いたらいいかわからない」と言うので文章を考えてあげていた。
その中で私が「出血あり」と言うと「シュッケツってどんな字?」と聞かれ驚いた。
「出るっていう字に血」と言うと「血ってこうかいね?」と言って紙に「血」と書いた。
私が「それであっているよ」と言う前にオオサワさんは「あっ、これは皿か」と言ってぐちゃぐちゃに消してしまった。
いや、それであってるったら。
このように、びっくりするぐらい物を知らないオオサワさんだが、自信満々に「GWはわからんかったけど4Fはわかるよ。4階のことやろ」と言ったりしていてとてもかわいい。
そんなごく基本からかい!
しかし4Fが4階のことということはわかってもFが何の略かはわかっていないオオサワさんなのであった。

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