くらベルト―ハマムラ編―

この手のものは回を重ねるとだんだんネタもなくなり、インパクトも弱くなるのでもう書くまいと思っていたのだが、けっこうリクエストが多く来ているのでまた書こうと思う。
しかしちょっと視点を変えて、個人個人の性質なども交えながらお届けしようと思う。
まずはハマムラさんから。
ハマムラさんのカーデックスはとにかくくどい。
ひとつのセンテンスが非常に長い。
もっと端的に書け！
介護記録というよりは患者さんに対して腹がたったから言いつけるという傾向が強い。
「21時と23時にオムツを床に捨ててありましたのでオムツをはずさないように云うとわしは子供じゃないいつまでも子供扱いしてオムツは絶対にせんと云われNsに報告とりあえず紙カバーのみしてもらう事にした」
これは患者さんのI田さんについてであるが、I田さんはそんなわがままを言うような人ではない。
96歳にしてものすごくジェントルマンなのだ。
じゃあなぜI田さんはそんなことを言ったのか？
それはハマムラさんの言い方に問題があるのである。
きっと「まあ！オムツはずしちょらーね！なんではずすの？いけんでしょうが！！もうホントにアンタは・・・」などとネチネチ言った（ハマムラ的には「云った」のであろう。
普段から患者さんに対して一段上からものを言うので私は腹を立てどおしである。
まあ、それはいいけど句読点打てよ。
「21時オムツを全部はずしていた為尿で濡れたらどうするのと云うと仕方が無い布団を替えたらいいと、ねんごうは良いので早くオムツをして・・・」
またオムツはずしネタであるがこれは違う患者さんである。
オムツを夜間にはずしてしまう患者さんはけっこう多いのだ。
そしてねんごうとはなにか？
私にもよくわからないのだが、多分ガタガタ言わずに早くオムツをしろということだろう。
やはりハマムラさんは相当ガタガタ言っているのである。
そして最後の「・・・」。
これは私が省略したのではなく、ホントにそれで終わっているのだ。
「今日はどんより曇った日なのにカーテンをしめ少々窓を開けたていどにされました。はれやかなケシキを見るのがうっとうしいのか！」
いやいや、だから晴れてないんっしょ？
どんより曇ってるのがうっとうしいんじゃ？
しかし私が再三に渡り句読点を打つように訴え続けたことが実を結び、ちゃんと読点を打っている。
惜しむらくは、最後は「！」でなく「？」が適当であろう。
まぁ、このハマムラさんは字もきれいだし、62歳という年齢の割にはわりかしまともに書いている。
なんだかんだ言ってもうちのイチコには無理である。
「ナースに知せる」、「担当pt不存（在）」などのちょっとしたミスは人一倍だが。