T野さん、ばっくれる??
2002年12月2日カンファレンスでのことである。
T野さんについて、看護婦さんが「特に変わったことはありません」と締め括ろうとしていると、補助看の誰かが、「T野さんとY本さんはうまくいってないんじゃない?」と言い出した。
T野さんは透析患者さんで、同じく透析患者さんのM上さんと同室である。
そこへY本さんという、やはり透析の患者さんが、お部屋移動で先週入ったのである。
T野さんとY本さんがうまくいっていないという根拠として、T野さんとY本さんの間のカーテンを開けようとすると、T野さんから「まぶしいから」と言って拒まれたと言うのである。
T野さんは穏やかな優しいおじさんで、愚痴や不満などを漏らすことのない、いつも「ありがとう。ありがとう」と言ってくれる優等患者さんである。
いつものT野さんの様子からすると、確かに何かあるのかもしれないと思う。
でも、もしかしたらホントにまぶしかっただけかもしれない。
判断に迷うところである。
しかし、その報告を聞いて看護婦さんたちは一斉に「そうなん、T野さんはY本さんのことが嫌いなんやね」と決めつけた。
「T野さんとM上さんは食事制限があって我慢してるのにY本さんは同じ透析患者さんでありながら自由に飲み食いしたりしているからそれがイヤなのかもよ」
そうなのだ。
透析患者さんは食事や水分量にかなり制限がある。
しかし、Y本さんは自分でしっかりとそういう管理ができる人なので特に病院側から制限はせず本人に任せているのだ。
「あー、それはあるかも。自分が食べられないときに周りで飲み食いされるのってイヤなもんよー」
そんなカンジで、もう「嫌い」ということは決定して、次は嫌いの理由探しへとテーマが移っていた。
えっ、ホントにまぶしかったとか、たまたまとか言う意見は一切却下?
しかし、本当にT野さんがY本さんのことを嫌いなのなら話は簡単である。
Y本さんは来週退院して、自宅から透析に通うことが決定しているのである。
「だからもうしばらくの辛抱だよ」とT野さんに教えてあげたいところであるが、そもそもY本さんのことを嫌っているというのが憶測なので、それをT野さんに伝えることもできない。
さあ、どうしたもんでしょうか?
T野さんについて、看護婦さんが「特に変わったことはありません」と締め括ろうとしていると、補助看の誰かが、「T野さんとY本さんはうまくいってないんじゃない?」と言い出した。
T野さんは透析患者さんで、同じく透析患者さんのM上さんと同室である。
そこへY本さんという、やはり透析の患者さんが、お部屋移動で先週入ったのである。
T野さんとY本さんがうまくいっていないという根拠として、T野さんとY本さんの間のカーテンを開けようとすると、T野さんから「まぶしいから」と言って拒まれたと言うのである。
T野さんは穏やかな優しいおじさんで、愚痴や不満などを漏らすことのない、いつも「ありがとう。ありがとう」と言ってくれる優等患者さんである。
いつものT野さんの様子からすると、確かに何かあるのかもしれないと思う。
でも、もしかしたらホントにまぶしかっただけかもしれない。
判断に迷うところである。
しかし、その報告を聞いて看護婦さんたちは一斉に「そうなん、T野さんはY本さんのことが嫌いなんやね」と決めつけた。
「T野さんとM上さんは食事制限があって我慢してるのにY本さんは同じ透析患者さんでありながら自由に飲み食いしたりしているからそれがイヤなのかもよ」
そうなのだ。
透析患者さんは食事や水分量にかなり制限がある。
しかし、Y本さんは自分でしっかりとそういう管理ができる人なので特に病院側から制限はせず本人に任せているのだ。
「あー、それはあるかも。自分が食べられないときに周りで飲み食いされるのってイヤなもんよー」
そんなカンジで、もう「嫌い」ということは決定して、次は嫌いの理由探しへとテーマが移っていた。
えっ、ホントにまぶしかったとか、たまたまとか言う意見は一切却下?
しかし、本当にT野さんがY本さんのことを嫌いなのなら話は簡単である。
Y本さんは来週退院して、自宅から透析に通うことが決定しているのである。
「だからもうしばらくの辛抱だよ」とT野さんに教えてあげたいところであるが、そもそもY本さんのことを嫌っているというのが憶測なので、それをT野さんに伝えることもできない。
さあ、どうしたもんでしょうか?
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