林檎

2002年11月16日
私は食べ物の好き嫌いがほとんどない。
ただし、好きな食材でも、調理法によっては嫌だというものもある。
例えば酢豚に何の断りもなく入っているパインやきゅうり。
パインもきゅうりも好きだけど酢豚に入れるなよという話である。
基本的にきゅうりやレタスは生で食べるものだと思っているので、加熱された時点でかなり口に合わなくなる。
他にもタコスは好きでもタコライスは嫌だったり、手巻き寿司のシーチキンはよくても、コンビニおにぎりのシーチキンは絶対に食べない。
そんなカンジで調理方法により左右されることはあっても食材自体がダメというものは今思いつく限りではひとつしかない。
りんごである。
りんごのことは幼い頃からかなり嫌いであったし、りんごだけはどんな調理方法でもダメなのだ。
そのままはもちろん、すりりんごやりんごジャム、アップルパイ、アップルティー、焼きりんごなど軒並みダメである。
何がイヤなのか自分でもよくわからない。
梨はむしろ好きなのだが。
同じ姉妹でも、美幸ちゃんは子供の頃、もらったお年玉ですぐに「世界一」とかなんとかいう品種のすんごい大きいりんごを買ったほどのりんご好きであった。
そんなりんご嫌いの私だが、りんごを食べることもある。
嫌いなものでもたまには受け入れてみることも必要だと思い、特例として、私がりんごを嫌いだということを知らない人が、私のためにりんごを剥いてくれたときに限り食べることにしている。
というよりも、せっかく私のためにりんごを剥いてくれた人に対して「りんご嫌いなんです」と言えないので、これも運命と思って食べるのだ。
だいたい4年に1回ぐらい食べる羽目になる。
今日も同僚のハマモトさんがちょっと目を離した隙にりんごを剥いていたので、なんと2切れも食べることを余儀なくされてしまった。
2切れといっても4つ割したものなので要するに半個である。
かなり苦しかった。
4年ぶりにりんごの味を確認したが、やっぱりりんごはおいしくなかったのであった。

コメント