昨日先走ってあんなタイトルの日記を書いてしまったが、七回忌の法要が行われるのは今日である。
早起きをしておじいちゃんのお墓とおばあちゃんのお墓を参る。
事情により2人の墓は別物なのだ。
それからトシちゃん夫婦と我が家の3人で近所にある滝を見に行く。
ここ、曽木の滝は日本のナイアガラといわれているだけあって、そりゃもうすごい規模の滝である。
ぜひこの光景を滝マニアのビキに見せたいのだが、わざわざ来るにしては滝の他に何もなさ過ぎるのだ。
滝を見たら、私としては早く帰って法要の準備をしたかったのだが、トシちゃんはギリギリに帰ればいいと思っているようだ。
早め行動を心がけている私にとってはちょっとつらかった。
女の支度は時間がかかるのよ。
おまけにトシちゃんは方向オンチで、道に迷い、かなりのタイムロスとなった。
どうやら方向オンチは血筋らしい。
結局帰ったときにはもうお坊さんが来ていた。
まだ喪服も着てないし、化粧もしてないのに―。
もちろんカズコ一家も到着していた。
初めて逢うカズコのダンナと娘のりっちゃんにろくな挨拶もせずに身支度を調えた。
お坊さんはタカコ曰く「息子の方」らしく、まだ若いせいか、お経もけっこう噛み噛みであった。
法要中に、イチコのおじさんに当たる人物が「あー、年をとるとじっとしとるのもてそかね」と声を掛けてきた。
「は?てそか?てそかってなんですか?」
「てそかはてそかたい。かごっま弁を忘れたか?」
忘れたもなにも・・・。
「てそか」とは宇部弁で言うところの「えらい」、標準語で言うところの「疲れる」という意味の鹿児島弁である。
法要終了後にわかったことだが、そのおじさんは私をイチコだと思っていたらしい。
確かに私とイチコはそっくり親子で有名である。
でもイチコは62歳である。
金髪にはしてないだろう。
その後、また一席設けてもらったが、今日のところはおいしくなかった。
私はあまり食べ物をおいしくないとは言わないほうなのに。
暑くてあんまり食欲がなかったこともあって、ほとんど食べられなかった。
でも食事タイム自体はけっこう楽しかった。
「子供は子供同士」と言われ、私と美幸ちゃんとりっちゃんが固まった席になったのだ。
23歳のりっちゃんはともかく、私は33、美幸ちゃんは35である。
子供って・・・と思ったが、この親戚ならではの子供扱いってけっこう心地よかった。
イチコのおじさんにとっても、イチコはまだまだ子供なのだろう。
だから私と間違えたのも、ちょっとわかるような気がした。
りっちゃんは歯科医を目指して勉強中である。
両親共に教師で、小さい頃から勉強ばかりしているという評判を聞いていた。
私はりっちゃんのお母さんであるカズコのことがイマイチ苦手である。
いかにも教師然としており、ああしろこうしろとうるさいのだ。
この人が親だったら私は絶対に反発すると常々思っているのだが、りっちゃんはかなり素直に育っていて、年齢や医大生というイメージよりかなり幼いカンジであった。
母親とお揃いのバーバリーのワンピースをなんの疑問もなく着ている感覚が私には新鮮であれこれ質問をした。
初めて逢ったいとこと楽しく交流していたが、私は帰らなければならない時間となってしまった。
みんなはこのあと霧島温泉に泊まるのだ。
シゲオさんに駅まで送ってもらいながらイチコのことをよろしく頼んだ。
どうもイチコは将来的にタカコのところに身を寄せたいと思っているふしがあるのだ。
というかタカコとシゲオさんにそういう風に言われてその気になっているようだ。
先のことはわからないが、男手のない我が家の精神的な支えになってくれていることは間違いないのだ。
なんだかんだ言ってもやっぱ親戚っていいよな。

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