今日はサザンクロスでピンクブルータスのCD発売記念ライヴ。
この前買ったCDがとてもよかったので、もう2枚ぐらい買おうと思って(私のCDの買い方は概ねそんなもんである)、カエと2人ででかけて行った。
カエの妹もヒロムネくんと同級生だし、インゲンとも塾が一緒だったりして、まんざら知らん仲ではないのだ。
今日のライヴはピンクブルータスと親交のあるミュージシャンたちがお祝い方々集まってきて演奏し、最後にピンクブルータスが出てくるというスタイルらしい。
いちばん最初の福田さんのバンドが終わると(ミュージシャンとしての福田さんを見るのは初めてだったが、福田さんをはじめとして皆うまかった)、これは長丁場になりそうだと判断し、中座してご飯を食べに行った。
腹を満たして帰ってしばらくすると、ピンクブルータスのサルくんがきて、「ここあいてますか?」と聞いた。
「ああ、いいですよ。どうぞ」
するとサルくんが自分のお客さんを3人連れてきて相席となった。
サルくんは私の横に座り言った。
「今日はピンクブルータス見に来てくれちゃったんですか?」
「そうですよ」
サル君は私が飲んでいた白ワインをボトルで持っていたので少し注いでくれた。
「ありがとう」
そんなこともあったりしながら、ピンクブルータスのいろんなお友達ミュージシャンのステージを見て、いよいよピンクブルータス。
ギターを弾くサルくんの姿を見ながらカエに「ねえ、サルって三隅コーちゃんに似てるよね」と前から思ってたことを言ってみる。
三隅コーちゃんとは私とカエの同級生である。
しかしカエの返事は「うーん、似てるといえば似てるかねぇ」というもので、あまり賛同は得られなかった。
ピンクブルータスのライヴも、その後の今日の出演者全員でのセッションもとても楽しかった。
山口にもいいミュージシャンいっぱいおるやん。
私は正直言って地元のミュージシャンにはまったく興味がなかった。
わざわざ大阪や東京までライヴを見に行ったりするくせに、歩いてでも行ける地元のライヴハウスには、去年の初めにバンバンが来たときまで、一度も行ったことがなかった。
見るまでもなくしょぼいと思っていたのだ。
でもそれは間違いだったと、この一年半で私は徐々に考えを改めた。
自分の身近なところで、こんな楽しい宴が催されていたとは、とても損した気分であった。
ライヴが終わり、ヒロムネくんやインゲンに「帰るね」と声をかける。
インゲンがカエのことを見覚えがあると言っていて、塾が一緒だったよという話になり、そこにサルくんも現れた。
インゲンが「このサルも同級生よ」と言い私はただ単に年が同じという意味だろうと思い聞き流した。
すると塾も一緒だったというではないか。
ああーん?
私たちが行っていた塾は名前こそ河合塾というが、あの駿台代ゼミ河合塾の河合塾とはまったくなんの関係もなく、ただ河合くんという同級生の両親が自宅でやっていたこじんまりとした規模の塾であった。
だから同い年なら知らないわけはないのだが、私もカエも首をひねるばかりであった。
そのままサザンクロスを後にし、例の橋のあたりで私はあることに気がついた。
「ねえ、三隅コーちゃんも河合塾やったよね―」
「うん」
「マジでコーちゃんじゃないん!」
街灯の灯りでCDのクレジットを見る。
サル=コーちゃんであった。
似ているどころか本人だっちゅ―の!
誰か気づけよ!
カエと2人で笑い転げながら帰宅の途についたのであった。

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