今日はまず、昨日下見した中原中也記念館へ。
中也はここ、湯田温泉の出身なのだ。
これといった期待もないまま行ったのだが、この中也、けっこうタイプであった。
子供時代の成績表もほとんどが甲。
字がとてもきれいで、品もよろしい。
小林秀雄に女を取られてしまうあたり、たまらんほどにタイプである。
私は中也の詩にはそれほどシンパシーを感じないが、人物には惹かれる。
こんな不純な見方でいいのか?と思ったが、同行のお姉様方も皆一様に「中也、素敵」と言っていたので、これでよいのだろう。
続いては仙崎へ。
ここは金子みすゞの故郷である。
奇しくも、中也とみすゞは同じ頃に活躍した詩人なのである。
最近みすゞを題材としたTV番組や映画などもあるが、もう少し真剣に見ておけばよかったと思う。
「みすゞ館はどこだ??駅に行って聞いてみようか?」と思いきやその仙崎駅の一角にみすゞ館はあった。
意外な小ぢんまりぶりである。
しかし館の小ぢんまりぶりとは裏腹に、仙崎の民家一軒一軒の玄関先にはみすゞの詩を書いたプレートが飾ってあるらしい。
ということは、町全体がみすゞ館ってことですね。
館内には「幻の童謡詩人 金子みすゞ」の作品が展示されていたり、モニターでみすゞの生涯が紹介されたりしていた。

やられました。
みすゞの場合、作品に完全にやられた。
私はみすゞの詩を読みながらアイラインとマスカラによる黒い涙を流していた。
まるでボランティアを語るときの黒柳徹子のようである。
ゼンポさんもポストカードのセットを購入していた。
私たちの解散旅行もこのみすゞ館で、しっとりと、だが希望の未来を暗示するような形で幕を閉じた。
これから先、自分はどうなっていくのかわからない。
半年後の自分がどうしているかわからないというのは私にとって初めてである。
それを不安に思ったりもしたが、今は不思議な開放感でいっぱいである。
「私はなんにでもなれる!!」と思うほど若くはないが、「私は頑張って、絶対にこれからも自分を不幸にしない!」と誓った。

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