あ!あなたは・・・

2002年2月21日
今日はイチコの職安の日であった。
まったく親子そろって・・・。
イチコを職安まで乗せて行って、終わったら迎えに来るから電話をするように言っておいた。
その間私はぶらぶらするのである。
失業以来毎日イチコと顔を突き合わせているのでたまには一人になりたかったのだ。
といっても時間が短いのでたいしたこともできず、せいぜい本屋に行くぐらいである。
しかし思いきり本屋で立ち読みをしてかなりリフレッシュできた。
その後、職安の近くのスーパーでお買い物。
いつも同じスーパーで買い物をすると、食材が偏ってしまうので、たまにしか来ないスーパーでの買い出しは俄然張り切ってしまうのだ。
アサリとえびの冷凍が目に付く。
今日のお昼は皿うどんにしよう。
そう思い、豚肉を買いに精肉コーナーに行き、グラム数と金額を慎重に吟味している私の肩をぽんと叩く人がいた。
あ!あなたは・・・。
あのセブンイレブン9000店記念のスクラッチで500円券とドリンクチケットを両方当てたあの強運おばさんであった。
といってもおばさんは買い物に来ていたわけではなく、ここのスーパーで働いていたのである。
「SAKUちゃん、この前行ったときおらんかったねー」
この人にはなにも言わないまま辞めてしまっていたのだ。
「いやー、実は辞めたんですよ―。会社が潰れてね―」と事情を説明すると、「実は私もこの前まで失業しててね―。最近ここで働き出したんよ」とおばさんは言った。
実はこのおばさんはしばらくセブンイレブンに来なかった時期があった。
そしてしばらくぶりにやってきたとき、私が「久しぶりですね―」と言うと「うーん。勤め先が変わってね―・・・ここ通らんようになったんよー」などと濁していたが、あの時は失業中だったのだ。
そうか・・・。
あんな強気な強運おばさんでも、失業のことは口にできないぐらい重い現実だったのだ。
私はまだ「のんびりできてうれしい」とばかりにのほほんと暮らしているが、私にもそんな重い現実がのしかかってくる日が来るのだろうか。
・・・来るのだろうか。

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