バイト最後の日

2002年2月10日
会社の解雇に続いて、今日で4年半働いてきたコンビニのバイトを辞めることになった。
辞めたいわけではないのだが、失業保険をもらうので辞めざるを得なかったのである。
今日は日曜日なので、相棒はいつもいっしょにやっているモモちゃんではなく、初めて一緒に入る人だったのがちょっと不本意であった。
お客さんも日曜日はいつもと客層が違うので、毎日買いに来てくれる常連のお客さんはあまり来なかった。
それでもなじみのお客さんには今日で辞めることを告げ別れを惜しんだりした。
10年ぐらい前まで私は別のセブンイレブンで夜、仕事が終った後にバイトをしていた。
チェッカーズの追っかけ代を稼ぐためである。
本当によく働いた。
しかしチェッカーズは解散した。
私は瞬く間に労働意欲を失い、しばらくのちにバイトを辞めた。
そしてしばらくは会社の給料だけでのほほんと暮らし、わずかながらも蓄えまでできていたのだが、ブラックボトムと衝撃の出会いをしたとたん金が湯水のごとく必要となった。
月に2・3回山口と大阪を往復しているうちに1年間でわずかな蓄えは尽きてしまい、かといって追っかけもやめることができなかった私は今のセブンイレブンでバイトをはじめたのである。
まさか4年半も働くことになるとは思わなかったが、こんな辞め方をすることになるとも思わなかった。
8時ごろ、オーナーが下りてきて「長い間お疲れ様でした」と言って封筒に入った「気持ち」を下さった。
9時を過ぎたら、私は本当に自由の身となる。
イヤでイヤで、自分に向いていなかった客商売ともおさらばだ。
毎日のんびり暮らして、髪形を変えたり、つめを伸ばしてマニキュアを塗ったりしよう。
早く10日が来ないかなあとずっと楽しみにしていたが、「それが本当に私の望んでることなのだろうか」とオーナーの「気持ち」の入った封筒を見ながら、私はふと不安になっていた。

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