主婦のような暮らし

仕事に行かなくてよくなってから毎日主婦のような生活をしている。
無職暮らしも一人なら一人でとことん堪能できるのだが、奇しくもうちの店が閉店になった1月31日でイチコも定年退職したので、イチコをほったらかすのもなんだと思い、バイト以外のときは、家にいるか、イチコを連れてのプチお出かけに終始しているのだ。
あとは家で3度の食事を作り、掃除したり、昼寝したり、買い出ししたり、風呂沸かしたりという毎日なのだ（洗濯はイチコ担当）。
意外にも食事の支度がめんどくさくてたまらない。
私は料理は好きなほうだし、今までも日常的に食事の支度をしていたのだが、毎日毎日3度3度となると「え、またご飯？」というカンジである。
一人ならば食べなければいいのだが、イチコもいるとそうもいかない。
かといってイチコに勝手に食べさせると、とことん粗食に走るので（明太子とご飯とか、佃煮とご飯とか、とにかくご飯さえ食べられればいいようである）、ついしゃしゃり出てしまうのだ。
美幸ちゃんは好き嫌いが多く作る食事が偏っているし、味付けもなんか大味なのである。
それだけに私がご飯を作るとイチコはすごく喜ぶ。
それがうれしくて私もいそいそと買い出しに行き、イチコが喜びそうなものを作る。
まさに主婦のような暮らしだが、正直言ってまんざらでもない。
どうにかして結婚せずに主婦に収まる方法はないだろうかと思案する今日この頃である。