BYG→ソノラ?

2001年12月29日
ライヴが終わっても、トオルは会場をぶらぶらしてファンと話をしたり、DJしたり、仕切ったり、またステージに上がったり大忙しであった。
なんとかトオルにバリアルバムを渡したいのだが、いつも友達とかファンとか誰かしらと話をしているのでなかなか渡せない。
それに荷物になるものだからなるべくならトオルが帰るときにさらりと渡したいなと思っていた。
しかしトオル、帰らない帰らない。
一方私は飛行機の時間があるので最悪でも5時にはソノラを出なくてはならないのだ。
んー、どうしよう。もう今、渡してしまおうかと思っていると、トオルは友達に「なんか食っておいでよ。俺まだ帰れないからさ。俺ってやっぱ、リーダー?だからあ、リーダーはやっぱ最後までいなくっちゃいけないから。イベント終了までビシッと」と言いながら私の前を横切り、奥の関係者席へと入っていった。
なんですって?
イベント終了は5時半。
トオルが帰るときにアルバムを渡したら、私は飛行機に乗り遅れてしまうではないか。
よしっ、今度トオルがフロアに出てきたらアルバムを渡してもう帰ろう。と思ったのだが、さっきまで散々フロアを練り歩いていたトオルが、私が決意したとたん関係者席にこもりっきりなのだ。
もういくらなんでもタイムリミットだ。
しょうがないから、次に逢ったときに渡そうかな。でも次いつ逢えるかわからないし・・・と千津ちゃんとなっちゃんにうじうじと言っていると、千津ちゃんが「もういっそあそこに行って渡したら?」とさらりと言った。
そのとたん、私の心のスイッチがカチッと入って「じゃあ、渡してくる」と関係者席(ではないのかもしれないけど、暗黙のうちにそんなオーラが出ていた)にズカズカっと入っていった。
トオルはU型のソファの一番端に座っていたのだが、乗り込んできた私を見て笑顔で尻を少しずらした。
え、座ってもいいってこと?
しかし残念だがそんな時間はない。
私はバリアルバムをぱらぱらとめくりながら「これ、バリの写真、アルバムにしたんです。後で見てください」と言って手渡した。
トオルは「へえー、ホントォ?ありがとう」と言ってページをめくっていた。
私は聞かれてもいないのに「もう帰ります」と計3回ぐらい言って握手を求めた。
トオルは気持ちよく手を差し出してくれて、2人で「また来年」と言い合いながら、私は関係者席を後にした。
また来年。
今度はどこでトオルに逢えるのかな。

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