逆鱗に触れる　?

MKという女がいる。
6月に若い男と再婚した例のあの女である。
ヤツはうろ覚えや聞きかじりなことをものすごく自身満々にいい、それが間違っていると「いや、よく知らんけど、ただ○○さんがそう言っていたからさあ」と人のせいにする卑怯極まりない女である。
その間違いは、社内の噂レベルのことから語句の用法の間違いなど多岐に渡る。
例えば「興味本心で聞くんだけど・・・」
これはもちろん「興味本位」のことである。
「昨日店長が事務所でフィーバーして・・・」
どんな店長だよ。
これはその話の前後から察するに「店長が怒った」つまり「ファイアーして」だと思われる。
しかし、「フィーバー」ほどではないが「ファイアー」という表現の古さもかなりのものだといわざるを得まい。
しかし、MKの言葉の間違いの中で、私が一番気になっているのは「逆鱗」のことなのだ。
なぜなら、この言葉をMKに教えたのが他ならぬ私だからである。
あれはもう、4年ぐらい前であろうか。
私は新入社員のうちの一人のトレーナーをしていた。
トレーナーは新人が書いてきたレポートに対しての感想や励ましを書かないといけないのだが、その中で私は「逆鱗に触れる」という言葉を使ったのである。
確か、「お客さんの逆鱗というのは思いのほか多く、また思いもよらないところにあったりするので、それに触れないよう上手によけながら接客をして下さい」とか、そんなことだと思う。
そして、全新入社員分の所見をするのがMKの役目だったのだ。
MKは「逆鱗」が読めなかったらしく私に聞いてきたので説明した。
それ以来MKは日常会話の中に、したり顔で「逆鱗」を連呼し始めたのである。
しかも「○○さんが店長を逆鱗させて・・・」などという間違った用法で。
「逆鱗させる」だぁー！！？？