♪プ♪プ♪プップ♪プ♪プ　　7／16

今夜のライヴのトップバッターはニューオリンズラスカルズ。
結成40年だそうだ。
私には前々からずーっと心に引っかかっていることがあった。
それは、何か楽器を習いたいということだ。
何か一つ楽器ができたらすごく楽しそうだ。
ブルハの名手とか、さりげなくていいかもしれない。
いつもGパンのポケットに忍ばせてたりして。
まぁ、楽器はなんだっていいのだが、とにかくなんか楽器演奏を身につけたいのだ。
そういうふうに思うようになったのはもちろんブラックボトムの影響だ。
それなのに私は毎日毎日忙しくって、とても楽器を習う余裕などない。
忙しさを言い訳にするのは嫌だけど、なにしろ忙しいのだ。
そして、なぜそんなに忙しいかと言うと、ブラックボトムのライヴに行くお金を稼ぎ、遠い町までライヴに出かけるからなのである。
この、ものすごいどうどう巡りのジレンマは、ときどき現れては私の胸をしめつけた。
でも、ニューオリンズラスカルズの演奏を聴いていて思った。
「ああ、別に今じゃなくてもいいんだ」
音楽はずっとできるもんね。
別に今キリキリしながらしなくたって、もっと年をとって、生活に余裕ができてからでもいくらでもできるではないか。
私のここ5年来の心のとげが、すっと抜けた瞬間であった。
その後、ブラックボトムがマーチングで登場し(リハのときスタッフの人が「はい、ここでブラックボトムがウォ―キングで登場でぇーす」と、マーチングのことを終始ウォーキングと言っていたのが個人的に大変ツボであった)、キムパパと王子さんの夢の共演などもありつつブラックボトムへ移行。
メチャメチャカッコイイのだが、椅子席なので立って踊れない。
座って聴くのはかなり辛かった。
でも、楽しくてハッピーなひとときにはかわりないけど。

ブラックボトムの演奏が終わった後は、りょうこちゃん、ニノちゃん、さわきちゃんと4人で晩ご飯を食べつつ時間を潰した。
ご飯を食べてお金を払っているとメールが。
雅美ちゃんからで、今、美夏ちゃんと一緒にいるから逢いたいとのことであった。
指示された場所へと行ってみると2人＋美夏ちゃんの子供の康太郎くんがいた。
美夏ちゃんとはMONKY鍋のときに知り合って、それ以来、手紙やメールで親交を温めていたのである。
逢うのは今日で2回目だ。
それなのに美夏ちゃんは私の誕生日を覚えてくれていてプレゼントをくれた。
思いがけないことで驚いたけど、とてもうれしかった。
今頃コタニキンヤも・・・(以下略)。

そうこうしているうちにコーくんとMONKYがステージに。
社会人バンドの人とセッションをするらしい。
今日のイベントの〆である。
そしてセッションを終えたコーくんがステージを降りて私たちの横を通った。
みんなで「コーくんお疲れ様」などと声をかける。
笑顔で応えるコーくんは私の誕生日のことなどまるで覚えていないようだった。
が、私の横を通りすぎたときにすんでのところで思い出してくれたようで「あ！お誕生日おめでとう」と声をかけてくてた。
うれしい！
「思い出してくれてよかったー。ありがとう」という私に、コーくんは歩きながら「♪プ♪プ♪プップ♪プ♪プ(ハッピーバースデートゥーユー)」と小さく吹いて私を振り返り、小さく会釈をしてそのまま去っていった。
コーくんありがとう。大好き！
ああ、私だけの特別な日も、もうすぐ終わっちゃうなぁ。