ザ・かぼちゃワイン

2001年5月15日
今日私は消しゴムを買った。
消しゴムを買うのなんてホントに久しぶりのことだった。
私たちの地方だけかもしれないが、小中学生の頃よくやっていた「おまじない」の中に、新しい消しゴムに自分と好きな人の名前を書いて、他の人に触らせずに使い切れば両想いになれる、というのがあった。
私は消しゴムを買うたびにやっていた。
でも必ず途中で誰かに使われたり、なくしてしまったりするのだ。

中一の時、クラスメートのまっちゃん(♀)の消しゴムが落ちていたので、なにげなく拾おうとした。
するとそれに気付いたまっちゃんが「ダメ―!!!」と叫び、私も「あっ、おまじないだな」と気付いたのだが、身体は急に止まってくれず、私はまっちゃんの消しゴムに触れてしまっていた。
まっちゃんは当時、マッチに似ていると評判のサッカー部のサカモト先輩のことが好きだったので、きっとサカモト先輩の名前を書いていたんだろうなと申し訳なく思った。
まっちゃんは「おまじないしてたんだー」と消しゴムをケースから取り出して見せてくれた。
それには「エル・しゅんすけ」と書いてあった。
エルとシュンスケというのは当時放映されていたアニメ「ザ・かぼちゃワイン」のキャラクターである。
エルという大きい女の子がシュンスケという小さい男の子を好きになりアタックする。
シュンスケもホントはエルのことが好きなくせに、硬派ゆえ邪険にしてしまうのだ。
まっちゃんは「エルがかわいそうなのでハッピーエンドになってほしい」と思って書いたらしい。
まっちゃんとも10年以上逢ってないけど元気でいるだろうか?
ところで私は今日買った消しゴムに久々に「おまじない」をした。
誰の名前を書いたかは内緒だが、皆さんが今思い浮かべた人物で多分当たっている。
人に触られないよう、常に制服のポケットに忍ばせているあたり、けっこうマジなのだ。

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