SAKU号泣

2001年4月28日
バリに行きたくない。
しつこいようだが行きたくないのだ。
伊達や酔狂でいやがっているわけではない。
心から嫌なのだ。
夜行バスで大阪から帰って、美幸ちゃんに大阪での出来事を語っていると、美幸ちゃんが「次はバリだね」と言った。
そうだった。
この3日間忘れていたが、バリに行かなくてはいけないのだ。
私はずっと「一生外国には行かない」と思って生きていた。
だが、チェッカーズのファンになり、メンバーがバリ好きなのを知って「一生外国には行かない。でもトオルにバリに行こうと誘われた場合のみ行く」に軌道修正をした。
そして、そんなこと絶対にあるわけがないとタカをくくっていた「トオルにバリに行こうと誘われる」というシチュエーションが実現してしまったのである。
時代錯誤も甚だしいが、私は外国が怖い。
理屈ではなく怖いのだ。
3年前にバリツアーの計画が持ち上がった時から、ずっとずっとバリに行くのが怖かった。
まして今回はユキちゃんもめぐもいないひとりぼっちなのだ。
心細い。
私は強がりな性格で「心細い」などと言うのが悔しくてたまらない。
そんな私が何度でも大声で言いたいほど心細いのだ。
私の中で何かが切れた。
私は美幸ちゃんにすがって号泣した。
でも泣いたってしょうがないことはわかっている。
どんなに嫌だろうが、どんなに泣こうが私はバリに行くのだ。
だってトオルだから。
そして、行ったら行ったでとても楽しいはずだ。
だってトオルだから。
それがわかっていても涙は止まらなかった。
そして、思い切り泣くことで、私はほんの少し癒された。
バリまで、あと約1ヶ月である。

コメント