目覚めたらそこは大阪―――夜行高速バス「ふくふく号」の謳い文句通り、早朝6時台に梅田に降り立った私とビキ。
今日から関西3連発のスタートである。
梅田のすかいらーくで時間をつぶした後、海遊館へ。
私はわりと水族好きなのだ。
海遊館は3度目だが、私もビキもかなり久し振り。
私が海遊館に求めたものは主にジンベイザメといわしだったのだが、今回はこつめかわうそのかわいらしさにやられた。
ちょっとANTONさんに似ていた。ような気がする。
海遊館の水槽は分厚くていつも目が眩む。
水槽の中に入って掃除をしている女の人がいたのだが、そのあまりの水槽の厚さに水面から出ている上半身と、水中の下半身がずれて、「美女胴体切断」のように見えるのがおかしくて笑いまくった。
その後、飯でもいただこうと、天保山マーケットプレイス(?)に行った。
どこで食べようかな―とブラブラ歩いていると、吹き抜けの中2階のところにライヴの告知が貼ってあった。
今日の午後2時からここで野田順子さんという人のライヴがあるらしい。
失礼な話だが、私とビキの反応は「誰?」であった。
そのままご飯を食べに行き、食べ終わると2時半近かった。
歌声が聞こえてきたので「あ、そうそう。野田順子さん、ちょっと見ようか」と近寄ってギョッとした。
野田順子さん自身には相変らず見覚えなしだったのだが、客層を見ただけで野田順子さんがどういう系の歌手なのか瞬時に悟った。
場所が場所なのでもちろん普通に休憩したり、ご飯を食べたりしている人もいるのだが、立って手拍子を打ちつつコールを送ったりしている、「わざわざきた」感じの人は、ほぼ全員が小太りでメガネでダンガリーシャツ。
それって制服なのでしょうか。
そんな人達が熱い声援を送る野田順子さんは声優兼歌手だったのだ。
ファンの皆さんはみな一様に熱い。
中でも特に動きが激しい緑のシャツの男に自分を見た。
私もブラックボトムのライヴ中はきっとああだ。
彼らはきっと今サイコ―にハッピーな時間を過ごしているのだろう。
私にももう少しでそんな時間がやってくる。
楽しみだけど、そのとき私はあの緑のシャツの男のようになっているのだ。
そう思うとなんだかちょっとだけ気が重かった。
さあ、今からいったんホテルに戻って待ちに待ったキースである。

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