雪

昨日の仕事帰りにちらほらと雪が降っていて、みんなが「明日は積もるよ」などといっていたのだが、おっしゃるとおリ、今朝は銀世界であった。
宇部にも年に一度ぐらい積もることがあるが、例年とは厚さが違うような気がする。
バイトに行くとき、寒い日はいつも心の中でマッキ―の「今年の冬」を歌いながら行くのだが、今日はやっぱり「北風」であろう。
さすがに朝5時台なのでほとんど誰も踏んでいないバージンスノーである。
サク、サク、サク、サクと踏みしめるたびに、自分がなんて健気なんだろうと思う。
好きな人に逢いに行くために、雪の降る寒い中を、朝早くからバイトに向かっているのだ。
そんな自分に酔い、別にかじかんでもない手に息を吹きかけたりした。
バイトの時間が終わっても車道の雪は溶け出す気配はない。
私は今日は仕事前に病院に行かなくてはいけないのだ。
なんでよりによってこんな日に・・・。
2度ほど「あーれ―」とタイヤを滑らせ、なんとか薬をGetできた。
仕事に行くときは大きい道しか通らないので、私が行く前に世間の皆さんがだいぶ溶かしてくれていてスムーズに行けた。
会社では、自分がいかに会社に着くまでに苦労したか大会が始まっていた。
そんな従業員どもを尻目に少ないながらもお客さんは来ている。
たんたんと買い物をされているお客さんを見て、こういうお客様のおかげで給料がもらえているんだなぁ、と、客嫌いの私にしてはやけに謙虚な気持ちになったのだった。