旧姓杉本さん

2000年11月29日 日常
私が初めて杉本さんを知ってからもう5年ぐらいになるだろうか。
レジに来たお客さんがやけに親しげに「あらー、こんにちは―!!」というので「???」と思っているとその人は「旧姓杉本さんじゃないですか?」と言った。
残念ながら私は生まれてこのかた名札に書いてあるこの名前である。
それからしばらくして、休みの日に買い物をしていると高校生らしき3人組の男の子に「こんにちは!」と声をかけられた。
誰だろうかと思ったが、うちの店のバイトかもなと思い「こんにちは」と言っておいた。
でも私のよそよそしいカンジが彼らには納得できなかったようで、一人が「杉本くんのお姉さんですよねぇ?」と聞いた。
私は杉本でもなければ弟も入ない。
どうやら私のにせものが存在するようだ。
というかその人たちにとっては私がニセ杉本なのだが。
今日も杉本呼ばわりされた。
仕事中に「あら?杉本さんどうしたん?あっちやめたん?」といわれたのだ。
あっちってどっち?
そんなににているのだろうか。
私も杉本さんに逢ってみたいものだ。
そう言えば以前友達に「ゲーセンでSAKUちゃんを見かけて声かけようかなと思ったらタバコを吸い始めたから、あら?と思いよーく見たら違う人だった。でも本当によくにてた。」
と言われたことがある。
彼女が見たのがもしや杉本さんではなかったのか?
杉本さんも「SAKUちゃん?」と声をかけられたりして困惑しているかもしれない。
一度対面してみたいが、逢えばあったで「私ってこんな?」と思うような、納得いかない女のような気がして仕方ないのだ。

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