H美ブルース

2000年9月6日 お仕事
今日の閉店前、私はレジ閉めの準備を進めていた。
閉店10分前ぐらいからもうお客さんはいなかったので商品券の枚数を書いたり、お金を少しずつ袋に入れたりと、時間とお客さんの様子をうかがいながら、私なりに計画的にやっていたのである。
そして閉店する頃にはもう、帯封も締めて(ここらへんのことはわかる人にしかわからないと思うのだが)後は精算を切るだけになっていたのだ。
閉店して、客電も消え「さぁ、精算切りますよ―」という頃になってH美という女が、さも世間話といわんばかりに「赤のチェックと緑のチェックどっちが好きー??」とか言い出した。
私は「んー、柄の入り方にもよるねぇ」と、さらりと流していたのだが、そのうちH美は1000円のワンピースを2枚持ってきて「どっちがかわいい??」と聞き始めた。
まさかこいつ買う気?
今日買うのか?もう帯封もしてるのに??どうしても?絶対今日?
さんざん迷った挙句、H美は両方買った。
私は帯封を引き破り、銭袋から釣りを払った。
かなりムッとしていた。
H美にもわかっていたようで、やたら機嫌を取ってきた。
謝るぐらいなら明日にしろよ。
と思った私の気持ちを見透かしたようにH美は
「それこそ明日温泉に行くほよ」とかほざいていた。
温泉にそんな秋物のワンピース着ていくんか!?
へんだぞ。
そして「それこそ」ってなんだ???
べつにH美と温泉の話なんかしてないぞ。
どれこそ???

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