トオルのインストアライヴで東京に行ってきたですよ。
「****したですよ」というのが、新しい「トオルチックな言い回し」らしい。
8月28日のイベントの前に並んでいるときに久々に会ったらしき友達に「どうよ。最近?」と聞いていた女がいたが、いまどきトオル本人ですらそんなことは言わないであろう。
もはや記号化しているともいえる「トオルチックな言い回し」である。
仮にトオルが今そう言ったとしても、そこにはトオル的という意味はない。
トオル的なことというのはトオルが生きている限り変わり続けるので、トオルを見つめ続けもせずにトオル的なことを言ったつもりになっていると古い人みたいになってしまうので注意が必要だ。
古い人といえば、今日のインストアの前に並んでいるとき、古い人を発見した。
といっても発見したのはユキちゃんであるが。
(そう、ユキちゃんは今日無事に来れたのである。私の日記の初日を見て「ところでユキちゃんはどうなったの?」と心配してくれていた読者も多いと察する・・・?・・・が、無事来れた。餅は餅屋。トオルを見るのはトオルファンと一緒が楽しいのだ。)
何を隠そう、私とめぐは大の古い人ウォッチャーだ。
私とめぐの言うところの「古い人」そのままの物件が目の前に現れ、まだトオルに逢う前からかなり嬉しがる私だった。
その人のいでたちは、肩ぐらいのストレートヘア(ややボサ気味)、に黒いサングラス、黒のタンクトップに、ケミカルウォッシュのデニムの、長さ的にはホットパンツ丈、しかも裾は切りっぱなしであった。
足元はナイキのスォッシュが甲に入った黒のウレタンへップというご丁寧さだった。

私はかなり嬉しがりながら入場し、ユキちゃんが確保してくれた席2つのうち何の遠慮もなく良い方の席に座ってしまった。
これは帰りの夜行バスの中で気づきかなり反省した。ごめんね、ユキちゃん。
よく考えて見れば、イベント招待券をGETしてくれたのもユキちゃんだし、今朝、私より先に並んでくれていたのもユキちゃんだし、何よりユキちゃんは今日だけの参加なのに対し、私には大阪のインストアがまだ控えているのだ。
私が良い方の席を取っていい要素はなにひとつとしてなかったのに。
本当にごめんね。
でもこのときはそんなことにも気づいてなく、ただただうれしがっていた。
そしてトオル登場。
泣いた。
たった5日前に逢ったのにまた泣いた。
だってトオルだもん。
最初は私たちから事前に集めたトオルへの質問コーナー。
私はかなりいいカンジの質問を書いていたのに選ばれなかった。
だがわりといい話を聞けたので悔いはない。
質問はしょうもなかったが、トオルが勝手にいい話をしてくれたのだ。
大阪でも質問コーナーがあったらまた同じネタで勝負しよう。
そしてライヴ。
ハリハリホーと、メロデイと、指が切れるようなスリルと、目覚めを歌った。
座らされているのがかなりつらかった。
指が―――のときまた泣いた。
そして!!!!
ライヴが終わるとステージ上に長机が置かれ、後ろの人から順番にステージ上に上がって、トオルからサイン色紙をもらえるらしい。
なんてことでしょう。
渡し物し放題ではないか!!!
私はトオルに逢えるときはたいていいつも手紙を書いている。
そして隙あらば渡すようにしているのだが、今回はインストアだし、まず無理だと思っていた。
普通ならば、まず無理だと思っていてもとりあえず用意しているのだ。
でも、今回はなかったのだ。
こんなことは100回に1回だ。
今まで渡す機会がなく持ち帰ったことも多かったというのに!
やられた!
だが私はすぐに立ち直った。
マツキヨで買った医薬品の眠気覚ましの飴を取りだし、それに例の年寄りぶりをあらわにしたプリクラで名刺を貼りつけた。
ただでさえ、本人ですら1枚も欲しくないプりクラの中の、中でも一番ヘンなのを選んだ。
あげるものがしょぼいのだから、ヘンにしゃれるよりもインパクトを重視したのだ。
私たちは前のほうだったので、他の人達の様子を見
守る時間もかなりあった。
あるファンの子にトオルが「久しぶり」と言っていた。
でも、その子はこの前の福岡にも行っていた(笑)。
おっ、古い人の番だ。
古い人は握手をし、色紙を受け取ると実にさらりと立ち去った。
古いくせになかなかカンジがよい。
そしてユキちゃんの番が来た。
トオルはユキちゃんを見て「おお―――」とまず親愛の情をあらわにした。
そんなトオルの言葉をまったく無視し、ユキちゃんは自分の用意した言葉のみを投げつけていた。
でもとってもいいカンジだった。
次はとうとう私。
昔ほどはあがらない。
でも、7月の享ゼミで、私はかなりブラックな行為を行い、それをトオルに見られていたので心配だった。
28日の福岡でも、冷たくこそはされなかったが、いつものようにとびきり優しくはされてなかったのだ。
私はトオルの前に進み出て、握手をしてもらった。
そして色紙をもらいながら「大好きです」と言った。
そしてわきの下に隠し持っていたしょぼい渡し物をした。
トオルはあやしいプリクラにいったん目をやって、それから私を見て「いつもサンキューな。」と言った。
ユキちゃんのところに戻り号泣した。
そして全員に渡し終え、トオルはステージを後にした。

その後ドトールでユキちゃんと2人、トオルの感想を述べ合い、ユキちゃんと別れ、夕方のバスで家路についた。
ユキちゃんにも、トオルにも、「いつもサンキューな。」という気持ちである。

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